Brew anyone?

英国生活と英語修行とアートの備忘録

大英図書館British Libraryの読者パス作りました

大英図書館ことBritish Libraryはユーロスターが発着するセント・パンクラス駅の隣にあります。

ここにはイギリス・アイルランドで発行された書籍が保管され、歴史的な文書も管理されている世界最大級の国立図書館です。

誰でも入れる一般エリアやカフェには電源・照明付きのデスクがたくさんあり、学生さんたちがラップトップや教科書を開いて勉強しています。

 

この図書館の書庫内にある11部屋もの「Reader Room」に入るにはReader Pass登録が必要です。英国在住者であれば誰でも申請可能とのことで申し込みしてみました。

 

1)オンライン登録

実際に図書館に行く前にオンラインであらかじめ名前やメールアドレス、住所などを登録してBritish Libraryのオンライン・アカウント登録を行っておきます。登録が完了すればメールにて返事があり、実際に図書館に足を運んで行うReader Pass申請の予約方法が説明されています。

そのアカウント登録情報を使って、ウェブサイトから図書館で登録申請の日時を予約します。予約確認書を保存または印刷しておきます。

 

2)現地・図書館にて申請手続き

準備するものは①サイン入りの身分証明書(パスポート等) ②名前と住所が確認できる書類(銀行明細書など)、そして予約確認書です。

Reader's Registrationデスクは図書館の1st Floor(日本では2階)右手にあります。

予約確認書を持って行くと、まずパソコンでメンバーログインするように言われ、ログインすると申請用の整理番号が表示されます。

整理番号を呼ばれたらデスクへ。

上記2種類の公的書類を確認した後、写真を撮ります。この時に「笑ってもいいわよー」って言われました(^^)。すぐに顔写真入りのカードが発行され、裏面にサインをしたら出来上がり!

簡単な地図・場所の説明と、リーダールームに入る際にはコート・鞄類はロッカーに預けて必要なものだけを透明のビニール袋に入れて持ち込むようにとのこと。

 

Reader Passの申し込みは以上。無料で3年間有効です。

 

早速、Reading Roomに行ってみようと、まず荷物を預けに地下のロッカールームへ。
厚手のビニール袋が壁に掛かっていて、これにラップトップ、携帯電話、鉛筆、ノートを入れます。筆記具はえんぴつのみ持ち込み可能です。
鞄やコート類をロッカーに預けて、Let's go!

Reader Roomは11部屋もあるとのことですが、今回は人文学書庫の部屋に入ることにしました。入口のセキュリティに発行ほやほやのReader Passを見せて入室です。

吹き抜け天井の明るい読書室に電源と照明のついたデスクがずらりと並び、まばらに人が席に座っています。ラップトップをいじる人あり、古い書籍を山積みにしている人あり、、、それにしてもとっても静かでそれだけで温度が2,3度低いような気がします。

 

自由に観覧できる書籍は限られており、希望する書籍・資料を見るには予約かスタッフにお願いして書庫から出して来てもらうシステムのようです。
自分のラップトップでBritish Libraryオンライン・アカウントでログインすればWiFiも使えます。

 

観光客では無理かもしれませんが、学生さんや短期滞在でも住所が証明できるものがある方にはおすすめです。

 

www.bl.uk

サマー・エキシビション @ Royal Academy of Arts 2022 

今年もやってきました、毎年恒例の英国王立芸術院ことRoyal Academy of Artsのサマー・エキシビジョンが6月末から始まっています。

 

今年のコーディネーターはAlison Wilding、そしてテーマは「Climate(気候)」とのことで自然や緑、空と言ったモチーフの作品が多くみられます。

一面、レモンイエローに塗られた部屋の明るさと解放感が、このコロナからの解放感とも相まって気持ちいい。

サマーエキシビションのポスターにも使われている作品もビーズで作られたレモンであることからも、今年はキラキラと明るく爽やかなイメージです。

 

現代の芸術表現の定番なのか、いかにもフォトショップした写真作品も多くみられました。

ほとんどの作品は購入可能なので、購入予約が入った作品にはオレンジの丸いシールが貼られ、写真やプリントなど複数コピーがあるものには10個以上のシールが貼られている(販売済み)ものも結構あります。

作品名や作者、値段は表示されておらず、以前は入り口でカタログ(£3.50:約600円) を購入していましたが、今はサマーエキシビションのウェブサイトから作品一覧をダウンロードできるようになっています。

 

私が密かに楽しみにしているのは新しいアートに触れるだけでなく、このエキシビションを訪れている観客たち。アート好きのマダムたちのファッションを眺めたり、何やら一生懸命にアート談義しているおじさまに耳を傾けたり、何がいいのかさっぱりわからにけどやたら写真を撮りまくっている一見美学生風の若者を遠目で見たり。

 

実はちょっとマンネリ化してきたな感が否めない展覧会ですが、250年以上毎年続いている恒例のイベントとして参加してきました。

 

www.royalacademy.org.uk

教えたくないけど私たちが行く中華料理店in London

ロンドンで中華料理を食べるとなると「じゃ、チャイナタウンへ」となります。
しかし、香港人の夫によると「ひと昔はチャイナタウンのレストランは香港人による広東料理を出していたけど、今は大陸から来た中国人による観光客向けの料理になった」との弁。

夫が中華料理を食べたい時に、また友人を招待するときに行くのは以下のレストラン
Mayfair Garden @ Bond Street     (2022年現在閉店ーIvy Asiaというレストランになっています)
>Phoenix Palace @ Baker Street

でもチャイナタウンは便利だし、まだ美味しい所もあります。
>Gerrard's Corner
>Joy King Lau

有名どころでBaker Street近くの「Royal China」にも以前にはよく行っていたのですが、シェフが変わったのか最近味がガラリと変わって前ほど美味しくない。結構お値段するのにこの味では西洋人しか来なくなるんじゃないかな。

アトリエのマチス @RA

ロンドンの王立美術院ではまだ夏の定期展Summer Exhibitionが続いていますが、3階にあるThe Sackler Wingでは「Matisse in the Studio」と称するマチス展が8月5日より始まっています。
マチスはピカソと並んで人気のある20世紀初頭の画家ということもあり、注目度は高いようです。数年前にもテート・モダン美術館で切り絵(cut-outs)展があったばかり。

展覧会ではマチスのアトリエにあった絵のモデルやモチーフの元になった家具や静物と共にその作品が並べて展示してあります。実物の花瓶がマチスの絵の中でどのように描かれているかを見比べることができます。
ピカソと競うように西アフリカの仮面や文様を集めては飽きることなく眺めていた様子が目に浮かぶようです。

確かに彼が南フランスの光、アフリカの造形、イスラムの文様などに影響を受けていたのはよく分かるのですが、彼の作品そのものには物足りなさが否めません。彼のスタジオにあった個人的なコレクションで、もともと一般に公開する作品類ではないということもあるでしょう。

すでにマチスの作品をよくご存じで、彼のアトリエをのぞいてみたい観客には好奇心をくすぐられる展覧会だと思いました。

この展覧会で印象に残った展示は三つ足のついた「Hot chocolate pot」。とても可愛らしく、この当時これを使ってゆっくりゆっくりホットチョコレートを作っていたんだと思うととても愛しく感じられます。

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「Mattise in the Studio」Royal Academy of Artsにて2017年11月12日まで

Balenciaga展 @V&A

エントランスと中庭の改装が済んだばかりのVictoria&Albert Museumにて開催中の
Balenciaga : Shaping Fashionに行って参りました。

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Cristobal Balenciaga(1895 - 1972)はスペイン出身のパリのオートクチュール界の巨人。「Envelope Dress」や「Balloon Dress」など彫刻のような造形をファッションに取り込んだまさに「服の建築家」の仕事が見られます。
生地や刺繍などの細部へのこだわりも紹介され、50年代から60年代のオートクチュールへの憧れが募ります。
服の展開図を動画で紹介したり、服のX線写真と並べて展示したりと作品への興味度をぐっと上げる展示でした。

2階には服に造形を取り入れたデザイナーとして現在でも影響を与え続ける存在であることを示す展示が。

2018年2月18日まで。チケットは£12。

 

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これは分かりやすい、図解で学ぶEnglish for Everyone

昨日、たまたま立ち寄った大型書店Foylesで見かけた英語テキストがすごかったので紹介。

English For Everyone by DK
https://www.dkefe.com/en/

美しい写真やイラストレーションで有名なDK出版社の英語テキスト&問題集です。
ビギナーから上級者まで4つのレベルに分かれていてそれぞれテキストと問題集が出ています。

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英語テキストで有名どころと言えば私も持っているケンブリッジ大学出版・マーフィーの「English Grammar In Use」が歴史もあり定番となっていますが、これを一新した見やすく親しみやすいレイアウトとなっています。

A complete, self-study English-language course from DK(完全なる独学英語コース)を謳い、オンラインでも音声を公開しています。本だけでなくアプリもありスマホで勉強できるのも今時ですね。
今のところ日本語版はまだ出ていないようです。

他の言語コースもこのシリーズで出版されないかな。

北斎 beyond the Great Wave @ 大英博物館

3年前の春画展に続く、日本浮世絵の巨人、葛飾北斎の展覧会「beyond the Great Wave」が大英博物館で開かれています。


「The Great Wave」とはかの有名な「富士三十六景神奈川沖浪裏」のこと。この作品を目玉に大々的に宣伝していることもあり、先月5月末の開催から大人気の様子。
私もチケットそのものは入手していたのでのこのこと博物館に出かけていくと「入場は時間予約制になっているので予約を取ってからまた来て下さい」とのこと。

チケットカウンターに行くとその日の入場はもう予約いっぱいで不可。2,3週間先まで予約でいっぱいと言われ「予約センターに電話してずっと先の予約を取るか、当日券が毎日200枚出るから早めに来て当日券を取るかすれば見られるよ」と教えてもらってその日は帰りました。

今日は絶対「北斎展」を見る!と朝9時にチケットカウンターが開く時間の30分前に博物館に到着。展覧会開始時間の10時の入場券をゲット出来ました。

展覧会の前半は浮世絵、後半は肉筆画とバランスよく配置されています。作家名をいくつも持っていたこと、日蓮宗に入れ込んでいたこと、当時の旅行ブームに乗って名所巡りの作品が多かったことなどなどが浮世絵セクションでは明らかになり、肉筆画では版元に注文された人気デザインではなく、自分が描きたいと思ったものを死ぬまで追求していたことが伺えます。また、娘の応為(おえい)の作品や北斎への献身も無視できないものとして紹介されています。

大変人気のあるこの展覧会、あらかじめ入場時間を予約できるインターネットでのチケット購入か、当日券を狙うなら午前中早めに行くことをお勧めします。
また7月初旬に約半分の作品が入れ替わるとのこと。また違った作品が見られます。

「beyond the Great Wave」 at British Museum

British Museum - Hokusai

チケット£12
2017年5月25日から8月25日まで(7月3日から6日は閉鎖)